ラウンドテーブル: 3 つの非営利団体が協働的なリモートワーク環境を構築している方法
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ここ数か月で、世界の大部分がオフィスワークからリモートワークへと移行しています。多くのチームにとって負担の大きなプロセスですが、大勢の職員が危機の最前線で働いている、あるいは財源やボランティアスタッフが一夜にして枯渇してしまったような非営利団体への影響は特に甚大です。現在の巨大な変化の波の中では、こうしたチームにとって、つながりを維持し、効果的にコラボレーションすることがこれまで以上に重要です。
特に非営利団体がリモートワークにどう適応してきたかを理解するために、私たちは Asana のお客様である 3 団体に話を聞きました。
ここでは各団体の CEO たちのストーリーをご紹介します。
リモートワークへの移行で特に難しかったことは何ですか?
Amy Sample Ward 氏、NTEN、CEO
創設以来の 20 年、ほぼずっと NTEN にはリモートチームがありましたが、リモートワークでまず直面した最大の問題は、仕事と家庭でのさまざまな役割とのバランスをとることでした。チームメンバーは子育てもありますし、食料品の買い出しをする時間を見つけたり、働きすぎにならないように管理したりすることも必要ですから。
チームにとって新型コロナウイルスのパンデミックは、実際にメンバーが集まる 2 つの最も重要な機会を失うことを意味しました。1 つは毎年開催している Nonprofit Technology Conference (非営利団体テクノロジー会議) で、それは中止しました。そしてもう 1 つが、全職員参加のプランニング会議です。チームが集まるこの 2 つの機会を失うことは、みんなが完全に孤立している今、とてもつらいことです。全員のためのミーティングが毎日ありますし、バーチャルランチやハッピーアワーも設けていますが、一緒に集まって仕事をする楽しさや熱量には比べられません。
Rebecca Masisak 氏、TechSoup、CEO
私たちは世界的な非営利ネットワークで、外国で働く従業員もいれば、リモートで働く従業員もいるため、すでに活動の大部分をデジタルでできるようにしていました。とはいえ、カスタマーサポートの一部や経理スタッフは、小規模のローカルチームで働くことに慣れていたため、リモートワークへの移行を完了するために数日かかりました。これには、すべての従業員にそれぞれの役割を問題なく果たすために、ノートパソコンから安全なインターネット接続まで、必要なツールを確保することも含まれます。
チームの熱心な取り組みで、オフィススペースを閉鎖してからほんの 2、3 日で、TechSoup の全員の力を合わせ、あまりトラブルなく、非営利団体のコミュニティに対するサービスを継続できるようになりました。また、私たちには地元のコミュニティレベルの、対面の会合で行うのが普通の仕事もたくさんありますが、それはデジタルイベントに変更するか、やむを得ず延期しました。発想を柔軟にして、オンラインのトレーニングを積極的に行ったり、バーチャルワークショップを開催したりしています。
Danny Mendoza 氏、Together We Rise、創設者 & CEO
まず私たちがぶつかった壁は、組織の電話システムをオンラインに切り替えることでした。最終的に Google Voice の電話番号に切り替えて、リアルタイムで電話できるようにしました。
その他、難しかったのは、人がいないオフィスに配送されてくる荷物や寄付の扱いでした。結局、数人のスタッフをパートタイムでオフィスに配置し、Asana を使って荷物が届くと担当のチームメンバーに通知するようにしています。
スタッフのほとんどは、在宅勤務に適した環境が整っておらず、家で孤立したように感じていました。そこで、この騒ぎがいつ終息するのかがはっきりするまで、余っているモニターや椅子をスタッフに提供して、仕事場を整えられるようにしました。また、全員参加のハッピーアワーや、チームとの FaceTime のセッションを週 2 回設定し、スタッフが孤独に陥らないようにサポートしています。
リモートワークに移行したとき、意外に簡単でうまくいったことは何ですか?
Rebecca Masisak 氏、TechSoup、CEO
コミュニティで重要な仕事をしている非営利団体を支援しようと、熱心に取り組むスタッフの姿に、彼らへの信頼を新たにしました。NGO 向けの平常時のリソースを、危機対策向けの追加的な情報や、パンデミック中も活動を継続するためのウェビナー、コース、ヒントなどのリソースの提供に切り替えるのは問題なくできました。
Danny Mendoza 氏、Together We Rise、創設者 & CEO
Together We Rise では、仕事量の管理と週ごとのタスクに Asana を使ってきました。そのため、リモートワークに移行したとき、大きく変わったのは、唯一、対面のミーティングがオンラインに変わったことだけです。
どんなテクノロジーのおかげで移行が楽になりましたか?また、現在、利用しているテクノロジーは何ですか?
Amy Sample Ward 氏、NTEN、CEO
じつは、テクノロジー関連の変化はありません。パンデミック以前に使っていたツールを、今も、毎日使っています。内部でメールはめったに使わず、メッセージは全体向けや共有のもの、個人間のものを含めて、すべて Slack でやり取りしています。また、プロジェクト管理には Asana を利用しています。大規模で正式なプロジェクトに限らず、タイムシートの提出から年間計画まで、チームや個人が、Asana ですべてのワークフローを追跡し、管理しています。Slack と Asana の連携のおかげで、メール通知を山ほど受け取ることなく、Slack 内で更新情報を受け取ったり、プロジェクトに返信したりできています。
この 2 つのシステムは、年中無休で私たちに欠かせないツールです。今は、スタッフが気分転換の時間をとったり、お互いに働いている時間帯が違ったりするので、これらのツールを使ってタスクの見落としが起こらないようにしています。
Rebecca Masisak 氏、TechSoup、CEO
今ではオフィスで井戸端会議ができないので、もっと透明性のあるやり方で、取り組んでいるプロジェクトについて情報共有し、コミュニケーションをとる必要があります。Asana を含め、どのコラボレーションツールも、私たちが可能な限り効率を高めるために不可欠です。非営利団体にとって効率は常に重要ですが、その負っている使命の性質から言って、今ほどそれが重要な時はありません。
リモートでチームや外部のパートナーとコラボレーションする方法を改善したいと考えている他の非営利団体に対して、どんなアドバイスがありますか?
Amy Sample Ward 氏、NTEN、CEO
決定を下すときは、「ピープルファースト」で、まず人を優先してください。スタッフが提携団体や支援者、プログラム参加者とのビデオコールに追われていませんか?もし膨大な数のミーティングに追われているスタッフがいたら、息抜きのために、あなたとのミーティングの際はビデオをオフにしましょう。これで、チームは、多くの画像による心理的負担に対処する必要がなくなり、集中を取り戻す余裕が生まれます。逆に、あまりコールに出ていないスタッフがいるなら、そのメンバーたちにはお互いの顔が見えるよう、チームとしてビデオを使うようにすすめてください。
今は、どんなことに対しても正解というものはありません。ですから、まず人を大切に、お互いにどんなツールやアプローチ、ニーズが今の優先事項なのかを確認し合いましょう。そして、ピープルファーストのアプローチでは、どんなツールや手順、ニーズが適切かは、実情に合わせて変化するものだと頭に入れておきましょう。
Rebecca Masisak 氏、TechSoup、CEO
まず、リモートワークツールを導入したあと、次に対策が必要だと気づいたのは、スクリーンの見過ぎによる疲労とセキュリティの問題でした。これらの問題を解決する方針を作っておくことが、後々大事になるでしょう。専門家を動員してデータの安全性を維持すれば、全員がリモートツールの使用に安心感と自信を持てるようになります。
また、この時期スタッフには、家族や子どもの教育、セルフケアなど、複数の優先事項があるかもしれないと理解することが大切です。オープンなコミュニケーションや、新型コロナウイルス以前なら余分なことのように感じたかもしれない「あそび」の部分が、全員の声が確実に届き、理解される上で、重要な役割を果たします。
Danny Mendoza 氏、Together We Rise、創設者 & CEO
現在は、これまで以上に、細かく管理しすぎることなく、チームの仕事を追跡し、マネジメントすることが大切です。有効で、チームに対する理解のあるやり方を見つけることで、チームに安心感を与えるはずです。ほとんどの場合、みんな経済的なことや健康、仕事について、先が見えない状況を不安に思っています。ですから、あなたの組織が出す結果は、突き詰めればリーダーであるあなたにかかっているのだと考えてください。
非営利団体向けのその他のリソース
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