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目標設定で透明性を生む: 5 人の OKR エキスパート

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過去 6 か月の間に、世界、そして働き方は劇的に変化しました。優先事項が変わり、かつて毎日隣同士に座っていたチームが分散し、経営方法も変わりました。皆様の組織では、この新しい仕事環境の中で、どのように従業員とチームの連携を保っていますか?また、目標とそれを達成する方法に関する透明性はどのように維持していますか?

目標と主要な結果 (ORK) は、組織内で透明性を生む方法の 1 つです。チームメンバー全員が共通認識を持ち、一体感を持って同じ方向に進んでいくためのフレームワークであり、現在では特に重要になっています。

そこで、組織で OKR を導入し、チームが足並みを揃えながら進んで行く最適な方法について、Asana は 5 人の OKR エキスパートにヒントとご意見を伺いました。以下にその内容を紹介します。

Wesley Knowles 氏、pm2Consulting、シニアコンサルタント

OKR を設定する際に覚えておくべき最も大切なルールは何ですか?

各ユーザーのニーズはすべて異なるということを理解するのが重要です。サポートデスクのマネージャーなら、チームのパフォーマンスを分刻みで把握し、変化し続けるお客様の要望にほぼ毎日のように対応する必要があります。一方で、社内会計士は、日々の仕事にあまり変化がありません。多くの組織では、すべての従業員に同じ OKR を画一的に実施しようとすることがあり、チームは OKR に幻滅を感じています。会計士が不要なスタンドアップミーティングへの参加を求められる一方で、サポートデスクのマネージャーは十分にミーティングを行えないということが起こりえます。これは、組織のパフォーマンスに支障をきたすだけでなく、OKR の導入に問題を引き起こし、OKR が長続きしない原因となります。組織を経営するエグゼクティブが OKR を把握していない場合はなおさらです。各チームがそれぞれのプロセスで必要とされるペースに合わせて仕事をできるようにすることが大切です。

OKR プロセスを成功させる上で最も大きな課題は何ですか?

戦略につなげることです。OKR が明確に組織の戦略につながっていないと、組織はほぼ確実に誤った方向に進んでしまうでしょう。組織が「OKR を作成する正しい方法」について何らかのトレーニングを従業員に対し実施するものの、それを担当する社内スタッフや OKR コーチが共に戦略開発の経験が不十分であるこということがよくあります。開発チームがサーバーへの負荷が大きい次世代ソフトウェアの開発に集中する一方で、インフラチームがコストの削減に集中していたら、うまく機能しないソフトウェアが生み出されてしまいます。あるいは、セールスチームは、組織が販売終了の準備をしている商品を懸命に販売しようとしているかもしれません。適切な戦略開発を行い、足並みを揃えるということは、どの OKR プロセスにおいても最も強力な最初のステップでありながら、最も見過ごされることの多いステップでもあります。

Mulyadi Oey 氏、Product Narrative、創設者

企業の OKR システムを実施するにあたり、最高経営幹部の同意を得ることはどれほど大切ですか?

明確な方向性と説明責任が、OKR に欠かせない 2 つの要素です。企業では、一般的に、最高経営幹部がこれらの要素に影響を与え、促進する最も大きな力を持ち、彼らの立ち位置が OKR の導入を推し進められるかどうかの重要なカギとなります。最高経営幹部が企業の現状と今後の方向性について明確なシグナルを発信すれば、組織の中堅社員がそれに倣う可能性も高くなります。最高経営幹部が自分自身のレベルで説明責任を果たす (売上に関する OKR のステータスを頻繁に確認し、戦略的に対応するなどする) と、すべての従業員がそれにつられて同じようにそれぞれの責任を果たす傾向が高くなります。リーダーが模範を示す企業では、導入が成功にいたる可能性が 5 倍以上も上がります。

私たちは、会社全体で OKR を導入するには、最高経営幹部の同意を得ることが極めて大切だと考えています。

Ben Lamorte 氏、OKRs.com、社長

OKR の世界で見られる最近の傾向と行動の変化についてお話しください。

組織は OKR の展開までにもっと時間をかけるようになり、「crawl-walk-run (ハイハイ / 歩く / 走る)」のアプローチを採用しています。2016年には、多数の企業から、コールを数回、オンサイトトレーニングワークショップを 1 回だけといった簡潔な OKR プロジェクトの依頼を受けました。継続的な OKR コーチングを求められることは稀でした。今では、OKR のサポートを求めるほぼすべてのお客様が、それぞれの組織で OKR を成功させるために、継続的なサポートプログラムを希望するようになりました。

Jenny Bowes 氏、There Be Giants、マーケティングマネージャー

会社の OKR を実際の仕事につなげると、どのような価値が生まれますか?

会社の OKR を実際の仕事につなげることは、従業員が自分たちは組織の全体像の中でどのような仕事を担当しているのかを理解できるようにするということです。現代の従業員は、生計を立てるだけの 9 時 5 時の仕事では満足していません。自分たちの仕事の目的を理解し、それを実感できることを必要としています。会社の OKR を現場で取り組んでいる仕事につなげることで、従業員は自分たちの価値と、将来の成功に貢献する自分たちの役割を理解できます。 

会社の OKR と実際に取り組んでいる仕事をつなげることで、従業員が事業の主な優先事項に対しフォーカスと足並みを合わすことができる環境を育てられます。また、従業員は真の価値を生み出せるようになるだけでなく、会社が目指す全体的な目標の実現に貢献しないタスクには「No」 と言って断ることもできるようになります。  

Alex P. Bartholomaus 氏、People Stretch Solutions、社長兼創設者

組織はどうすれば OKR に伴う問題を防ぐことができますか?

今年、あるお客様は、OKR の最初のサイクル中に組織のコミットメントを必要なレベルに高められず苦労していました。OKR に関する会話を既存の 1on1 ミーティングやチームレビューにうまく組み込めていなかったのです。レビューは月に 1 回のみ。第一四半期の終わりに開かれた振り返りの際には、もっとレビューを頻繁に行う必要があったことがわかりました。

この課題を回避するために、次回の OKR サイクルの戦略計画段階で、具体的なアクションが設定されました。また、エグゼクティブ対象の OKR ワークショップに参加する関係者を増やし、1 週間ごとの 1on1 ミーティングと 2 週間ごとのチームレビューの相互関係を強調しました。これは、会話を活発にし、各チームの OKR の整合性を取り、ポジティブな結果を生み出せるようにするためでした。こういった会話が行われないと、最新の結果が共有されず、組織の透明性が高まることもない上に、従業員のコミットメントへの説明責任も曖昧になります。

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